吉野家とマックをこよなく愛する外資金融マンwww

目的は利他的、されど体裁は利己的。矛盾。くそ。

第11回:財務諸表分析とバリュエーション

ファイナンスからはいったん離れてここからしばらくは財務諸表分析とバリュエーションについて取り上げていきます。

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MITの大学院行ってる同期とスカイプして早速本場の名門ではどういう教材とか使って勉強してるって聞いたら快くスライドとか送ってくれた。教科書も上のとおり。

 

持つべきものは優秀な友達よ。

 

今日はだいたいの概略である企業分析をするにあたってのステップとフレームワークについて紹介する。

 

企業分析をするにあたってのステップについて説明する前に、企業分析にあたって考慮するべき3つの要因として、経済(外部要因)、企業戦略(内部要因)、そして財務諸表分析(内部要因)がある。

 

これら3つの要因をふまえた上で、企業分析には6つのステップがある

 

1.外部環境や業界の特性について理解する

2.企業戦略について理解する

3.財務諸表分析を通じて企業の状態を確認する

4.財務指標を通じて収益性とリスクを分析する

5.将来における財務指標を予測する

6.企業を評価する

 

以後これらについて今後詳しく解説していくが、ここでも軽く紹介する。

 

1.外部環境や業界の特性について理解する

 

字のとおりだが、企業分析とその評価を行うまえに、まずその企業が位置する業界、そしてその業界を取り囲む経済情勢を理解する必要が当然ある。理解の方法は様々だが、 主に以下の3つのフレームワークを紹介しながら理解を深めていく。いずれも企業の外部環境やその形態について理解するにあたって重要なものである。詳細はまた別の回で

 

1.Five Forces Model

2.Value Chain Model

3.Economic Attributes Framework

 

 

2.企業戦略について理解する

 

外部環境や業界の特性を理解した後に重要になってくるのが企業そのものの戦略である。これはいわゆる財務諸表のような定量的な部分ではなく、より広範な視点からみた定性的な理解である。いわゆる企業が何をどこでどのように売っているかを細かく噛み砕くことである。

 

3.財務諸表分析を通じて企業の状態を確認する

 

企業戦略に関する定性的な分析を行ったところで次にいよいよ財務諸表を通じた定量的な分析である。ここでは財務諸表における様々な重要な指標を算出しながら、戦略に対して実際企業がどのようにパフォーマンスをしているかをみていく。

 

4.財務指標を通じて収益性とリスクを分析する

 

前ステップで財務諸表の整理を通じて重要な指標を算出したりしたところで、次は実際の分析である。過去のデータと比較して時系列的にみたり、同業他社の数字などと比較して水平的に考察したりすることで企業パフォーマンスを収益性とリスクという最も重要な観点から評価する。

 

5.将来における財務指標を予測する

 

収益性とリスクを分析したところで次に最も難しいステップの一つであるが、過去、現在から将来の数字を算出する。

 

6.企業を評価する

 

これまでの5つのステップで裸にした企業を様々な方法で最終的に評価する。具体的には市場の評価とのずれがあるかどうかを確認していく。

 

概略なので最後まで駆け足でエッセンスだけを説明して分かりづらい部分も多かったはずだが、今後それぞれのステップについて詳しく取り上げていく。