第七回:先物とオプション取引
金融が現在のように複雑化したのはこれらがあるからといっても過言ではない。正直全部書いてたら盛りだくさん過ぎなんでそれぞれ概略だけざっと。
はじめに先物取引についてふれていく。
先物取引とはある商品を未来のある時点に決められた価格で売買する取引をさす。
コモディティなど価格の変動が激しいものに対して一定の価格で購入できるという点でヘッジなどに使えるという特性がある(主要業務ではなくそこで損益を考えたくなければ)。もちろん価格の変動方向などがわかっていればそれ自身を収益源とするのも可能である。
次にオプションなどについてだが、これも他の金融商品によって価格が決定される派出商品である。
オプションには大きくcall とputという2つの形態がある。
callはあるオプションの行使期日まである株式を一定の価格で購入できる権利をさす。
また、pullはある株式を一定の価格で売却できる権利をさす。
当然株式が購入価格(strike price)より上がれば、callオプションを駆使して一定の価格で購入した後に市場価格で売却して利益をあげることができるし、putの場合はその反対で市場の価格で株式を購入してオプション契約のstrike priceで売却して収益をあげることができる
またオプションにはオプション行使期日までオプションを行使できないヨーロピアンオプションと購入日と行使期日の期間内であればいつでも権利を行使できるアメリカンオプションが存在するが、現在はたいていのオプション取引はアメリカンオプションである。
オプションには大きく2つの特性がある。
1.少ないお金でも大きな取引ができるというレバレッジ特性
2.一定のプレミアムを支払うことによってリスクを殺せるヘッジ特性
これらの特性をふまえた上でいくつものオプションを組み合わせた無数の戦略が存在する。詳細についてはまた別に取り上げる。
最後にオプション価格の均衡式について、結論からいうと
P+S = Ke^-rt + C
なんでこの式になるかは自分でこの二つのポートフォリオを組んでみれば一目瞭然なはず。二つともまったく同じ収益性を約束するポートフォリオとなるため、当然そのポートフォリオを組むための価格も同じになるはずだという考えである。
(investopediaより)
もし双方のポートフォリオが均衡していなかったら、やることは簡単
それだけの話。
だいぶ乱暴なまとめかたになってしまったけど、今回は導入というところでここらへんまで。ブラック・ショールズによるオプション価格の算出やポートフォリオ戦略などについてはまた別の回で取り上げることにする。