第六回:鞘取り
今回は少し短めに先物市場における鞘取りの基礎について(FX取引)
要約するとこれだけ
F(1+ruk) = E(1+rus)
ここで最初のポイントが現在の為替レートEと先物為替レートの基準である。ここでは分かりやすくするためにドルと英国ポンドをつかって説明する。
Eは1ポンドあたり何ドルかを示すレートと仮定する。
この時、定式はそのままドルを銀行に預けて増やすのとポンドを先物レートで借りて現在の為替レートで替えてドルを銀行に預けることが等しいことを意味する。
もしこの等式が成立していなければ、そこには収益チャンスが存在することを意味する。
例えばFが計算上1ポンドあたりF1で実際F0
1.rukのレートでお金を借り入れる
2.Eで$Eに替える
3.アメリカの銀行に1年預ける
4.Fで必要分返却して残りを収益とする
後半部分の国際投資についてのリスクだが、要点は大きく2つ
1つ目は当たり前だけど、為替レートは常にリスクとして存在するということ。
ゆえにたいていの場合はこのヘッジにあたるが、このヘッジが難しい。rを正確に予測して鞘取りの公式に基づいて算出するか、想定為替レートを置いてそれに基づいて算出するぐらいしかできない。
政治リスクには様々な要因があるが、代表的な指標としてPRS(Political Risk Services)グループによる分析がある。
政治リスクを国という分析単位に基づいてさらに
1.政治リスク
2。財政リスク
3.経済リスク
に分けてそれぞれ評価していく
政治リスクとしては、政府の安定性、内乱、汚職、政治における軍事力の重要性、宗教的緊張、官僚制度などがある。
経済リスクはGDP、GDP成長率、インフレ率などがある。